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2024/05/01

はじめまして

はじめまして、加納千織(ちおり)と申します。

Vision Shift の代表として、

あなたがずっと大切にしてしてきた家を、

その「想い」も一緒に受け取って、大事に使ってくださる方にお渡しするための

お手伝いをさせていだいています。

家には、いのちが宿っています。

大事に使われてきた家は、空間が活き活きしていて、

そこにいるだけで落ち着いたり、元気になったりします。

だけど、ずっと使われていない、さびれた家や、

大切に扱われてこなかった家は、

どこか寂しい、ひんやりとした空間になっているものです。

私は、子供の頃から、家を見るのが好きでした。

色んな家を見て、

「この家はどういう人が住んでるんだろう?」

とか、

「この家は大切に使われてるんだなぁ」

とか、

「この家はもったいないなぁ」

とか、考えていました。

私が見ていたのは建物だけではなく

住まう人と一緒に、その暮らしを支える、まるで家族の一員のような

「家」の存在だったのです。

家は家族の一員。

そう思うようになったのは、私の幼少期の環境のおかげでした。

私が生まれたのは、

関東圏の一宮である大宮氷川神社のそばでした。

物心つく頃から、

氷川神社のおにわのような公園で遊んでいて

毎日のように、古くても手の行き届いた社殿や境内の

すがすがしくも、あたたかい空気を感じていたのです。

小学生の高学年になってからは、

埼玉県大宮市(現:さいたま市大宮区)の盆栽が有名な地域で過ごしました。

盆栽園と呼ばれていたそのエリアは、

盆栽を育て売ることを生業にしている方が多く、

盆栽が所狭しと並べられた広い庭と大きな日本家屋がセットになっていました。

歴史を感じる家屋に、大小の盆栽が並べられた庭。

古い家屋ばかりでしたが、

不思議とさびれたような、すたれたような、そんな雰囲気はなく、

むしろ温かさや人情、そこに生きている人の呼吸が感じられるような

やさしい空気に満ちた場所だったのです。

私は、毎日のように、その家々を眺めていました。

何十年も、もしかしたら100年以上もそこにあり、

何世代もの家族を見守り育んできた家は、

どっしりとしていて、とてもあたたかく、

「どんなことが起きても守ってあげるよ」

とそう語りかけてくれているようでした。

その家で生まれたたくさんの思い出や暮らしといった人のいぶきが、

あたたかみや守りとして建物にも染み渡っているのです。

私は、そんな「家」が大好きでした。

住んでいる方にとって、家族の一員でもある家。

手放さなければならなくなったら、どうしますか?

私がその問題に直面したのは、

結婚し、引っ越し、子育てもひと段落ついた頃でした。

実家のことを、母に相談されたのです。

実家には、長年母が住んでいたのですが、

引っ越すことになり、どうしたらいいか?という相談でした。

「空き家にして、家をさびれさせるくらいなら、必要な方に継承しよう」

と、母と話し合い、決めました。

専門の業者さんとも、何度もやりとりをして、

最終的には、リノベーションをして賃貸に出すことになったのですが、

このときに強く感じたことが「家は思い出の宝箱」だということです。

母がその家で過ごした思い出、祖父母たちとの思い出、私と母や兄弟の思い出、

近隣の皆さんとの思い出…数え出したら切りがありません。

柱の傷や壁紙のシミといったほんの些細なものにさえ、1つの物語が隠されているのです。

どれだけ年季がはいっていようと、汚れて見えようと、

手放す方にとっては、家は思い出がつまった大切な空間です。

だからこそ、手放す時は身を切るように感じる方もいらっしゃいますし、

住めなくなっても手放したくないと思う方も多いのです。

家族の一員でもある家を預かり、次の方にお繋ぎする仕事をする人は、

この思いも全部受け止めて、家とそのご家族に向き合わなければいけません。

資産価値の査定や買ってくださるお客様を見つける事ももちろん大切な仕事になりますが、

一番大切なのはその家とご家族にとって、新しい一歩を踏み出していただくお手伝いなのです。

私は、実家の行く末を業者さんと交渉する中で、この思いを知りました。

母や家族の思い、自分自身の感情を整理して、しっかり戸締りしてからでなければ、

次に必要とする人は見つからないのです。

家と、それまでの家族との、気持ちの戸締り。

これを終えてから、ようやく家は新しい住人のための住処・環境に生まれ変わるのです。

母が住まなくなって空き家になった実家を賃貸に出した時、

単なる家の運用ではなく、

人と家とのご縁や繋がり、関係性を肌で感じることができました。

「家は、大切に、次に必要としている人に継承していくもの」

という、大きな軸が私の中に立った瞬間でした。

その後、主婦である私の元に、たくさんのお家の相談が持ち込まれるようになりました。

・東日本大震災で被災し更地にしていた祖母の土地。

 遠く離れた関東での遠隔取引でしたが、相場の1.5倍で次の方にお譲りすることができました。

・夫が相続した戸建を賃貸用に整えました。その後、建物を解体して、原点の土地の状態にリセットして次の方にお繋ぎしました。

・義理の母の海外の家探しのお手伝いも。現地のスタッフさんとやりとりをしながら、良い雰囲気の家を探し紹介しました。

後々、建物の売買取引を専門にしている会社の経営者さんと話をする機会があり、

遠隔での取引にも関わらず、相場以上の売却益を出したことをお伝えすると、

大変驚かれました。

資格も持っていなければ、コネもツテもない、普通の主婦に、

これだけ家の相談が舞い込むことも珍しいと言われましたし、

それで専門の会社が売却するよりも随分と良い結果を出していると。

「あなたには、家を見る才能があるね」

と、声をかけていただいたことが、今の仕事に繋がっているのかもしれません。

家とその家族の思いを戸締りして、次の方にお繋ぎするお手伝いをさせていただいて

一番嬉しいのは、「すっきりしました」と入っていただくことです。

私がやっていることは、

思い出の宝箱である家とそのご家族の「心の戸締り」をお手伝いすること。

そして、どんな建物でも、新しくご縁のある方にお繋ぎすること。

それができると、心から信じていることです。

いつかは相談しなければ…

そう思うなら、今すぐ相談にお越しください。

ときどきご相談いただくのですが、

「先祖代々住んでいる家だから、手放しづらい。」

という方も、多くいらっしゃいます。

長年受け継がれてきた思いやあたたかみもすべて、自分の代で、手放してしまっていいのか?

と悩まれる方が多いのですが、

私がお伝えするのは、

「血縁ではなくても、その温かみや思いを大切に感じながら、住んでいただくことはできます」

ということです。

家にも、いのちがあります。

人が住み、生活してこそ、家は本来持っている守りや育みの力を発揮します。

だからこそ、大切な家なのであれば、

「誰も住まないけれど、自分のものにしておく」よりも

「大切に住んでもらえる人に継承していく」ほうが

家自身のいのちも輝くのです。

また、

「家主が元気なうちは、相談しなくてもいいかと思って…」

と考える方も多いのですが、

大切な家であるならばこそ、長くお住まいの方がお元気なうちに

ご相談されることをおすすめいたします。

「高齢の母が骨折して、病院に入院したのですが、

その後ホームに入ることになって、自宅が空き家になってしまったんです。」

「急に、父が弟夫婦と同居することになったのですが、

どうなるかわからないから残しておこうと話していたら、いつのまにか10年経っていました。」

という方も珍しくありません。

家は、人がすまなくなったら、どんどんさびれすたれていきます。

住む人の思いや気持ちを整理することなく、伽藍堂になってしまった家は

全身で寂しさを表現してしまうからです。

そうなる前に、一度ご相談いただけたらと思います。


なんとかしたい!でも、適当には扱われたくない。

誰に相談したらいいの…

「売りたいけれど、どんな人でも売れればいいわけではない」

「使っていないけれど、手放すかどうか悩んでいる」

「思い出が詰まっている。本当に大切にしてくれる方になら譲りたい」

私どもにご相談いただく方は、さまざまなお気持ちや葛藤をお持ちです。

「他の業者さんでは、汲み取ってもらえなくて…」

と、わざわざお越しいただくこともあります。

皆さんのお気持ちが、とてもよくわかります。

だからこそ、安心して、お気軽に、ご相談いただきたいと思います。

一番良くないことが

「気になりながら、放置している」状態です。

そうしていると、家はどんどん寂しさを溜め込み、いのちが消えていくからです。

私たちVision Shiftは、家とそこに住まうご家族の思いや思い出を大切にします。

そして、その建物の可能性を模索し、

ご縁のある方にお繋ぎすることで、家の本来の力を引き出します。

ですが、この1つ1つが、

現在のあたたかみや思いを未来へと引き継いでいくお役目だと信じて

務めさせていただいております。

もし、あなたの大切な家をどうしたらいいのか悩まれていたら、

ご家族から家の行く末を相談されたら、

一度ご相談にお越しください。

あなたの家とご家族にとって、

またその家がある地域や大きくいうとこの地球全体にとって、

最良となる方法を一緒に探させていただきます。